2012年2月24日金曜日

ストレスのない生活はない

今年の冬は、とても厳しく感じます。
このところ、暖冬が続いたからでしょうか。
巷では、インフルエンザが蔓延して、
今年はマイコプラズマ肺炎やノロウイルスによる胃腸炎なども、同時に流行っています。

花粉も例年より遅れているようですが、飛び始めています。
ただ、予報では例年よりも少ないと言われていて、ちょっとホッとしている人もいるでしょう。
それでも去年の原発問題はこの花粉にも影響して、高濃度セシウム花粉なるものが、飛んでくるとも言われています。

この花粉については様々なことが言われていますが、チェルノブイリには、スギが生えていなかったため、
このように一度山に落ち着いたセシウムが、再び街に戻るようなことはなかったため、
セシウム花粉は、この後どのような影響を及ぼすかは、誰もわかりません。

このように私たちの周りでは、私たちの身体を脅かす「自然界のストレス」が、溢れています。
でも、この状態は多かれ少なかれ(放射能は別として)、昔からありました。
ただ、今ほどの情報も対策もありませんでした。

それでも、溢れるような情報や対策がある現在の方が、身体を脅かされているように思えるのはなぜでしょう?
その最大の理由は、現代人の身体が弱くなったと言うことです。
抵抗力が弱くなった。
体力がなくなった。
そう言う話をよく聞きます。

昔の人は・・・というより、生物は全て、自分の周りにある「ストレス」に対して、自分の力で抵抗していきました。
そこで、抵抗できないものは「自然淘汰」されていく。
残酷で厳しいようですが、それが自然界の掟です。
自然淘汰まで行かないにしても、生物は、そうやって抵抗することで、身体に抵抗力をつけてきました。

しかし、最近は「除菌」「抗菌」「殺菌」がもてはやされ、過剰に「きれい」にしようとしています。
でも、「きれい」も、度を越すと身体にとっても害となります。
例えば、転んで擦り傷を作った時、すぐに消毒をします。

感染症が流行ったと言えば(最近はそれがなくても)、殺菌せっけんや、アルコール消毒を頻繁にする。
もちろん、それによって感染症は防げるかもしれませんが、
それと同時に身体についている必要な常在菌も全て殺菌してしまい、傷が治りにくくなってしまいます。

また、石けんでゴシゴシと洗って、必要な皮脂や、常在菌までとってしまって、
湿疹を悪化させてしまったり、肌荒れを引き起こすこともあります。

予防接種が発達して、病気になる前に予防しようとします。
昔は、子どもたちは病気を経験しながら免疫力をつけてきました。
予防接種は、確かに病気を予防するかもしれませんが、免疫力をつけることとは別問題です。

硬いと食べにくいからと言って、食べ物を柔らかくする。
あぶないからと言って、ブランコもジャングルジムでも、遊べない子ども。
精神面でも、先回りしてストレスを回避しすぎると、自分で回避することができなくなってしまいます。

人間は・・・生物は、ある程度の困難に抵抗して、それを刺激にして「進化」していくものです。
刺激がなければ、「退化」していきます。

これからもっと厳しくなる私たちの周りの状況を、乗り越えて行くためにも、
多々あるストレスを、「他力」で解消するのではなく、
「自力」で乗り越える力をつけるための対策を考えたいものです。

そのためにはどうすればいいか。
それはこの次にお話ししていきますね。

2012年2月10日金曜日

冬の養生法

今年の冬は、しっかり寒いです。
少し昔は、冬といえばこれくらいの寒さだった気がするけれど、
地球温暖化のせいなのか、ここのところずいぶんと暖かくなっていたので、
急に昔の寒さに戻ると、なんだか前より寒さを感じてしまいます。

地球温暖化といいつつも、地球は氷河期に少しずつ近づいているという人もいます。
これから地球は暑くなるのか、寒くなるのか、一体どっちなんでしょうね?

どちらにしても、両極な季節なので、この先も身体にはしんどい気候が続きそうです。
急激な変化にちゃんとついて行けるように、身体を作って行かないといけませんね。

さて、「冬」と言う季節は、東洋医学で言うと「蔵」という役割を持っています。
寒さから生命を守るために、生命力を身体の奥に貯めておく季節と言う意味です。

この時期に夏と同様にエネルギーを発散させてしまうと、
寒さに熱を奪われ、生命力をどんどん消費してしまいます。
また、春や夏に消耗した身体の機能を回復させ、来年の地固めをする時期でもあるので、
なるべく身体の奥にエネルギーを引き込む必要があります。

そこで身体は、体表のエネルギーの損失を防ぎ、身体の中の修復を効率よく進めるために、
毛穴や筋肉をギュッと締め、活動を抑えて、エネルギーの無駄な消費を防ごうとします。
ですから、1年の中で、一番身体が固まりやすい時期だとも言えます。

肩をこわばらせ、背中を丸めた姿勢になりがちで、肩コリや背中の張りを訴える人も増えます。
首回りをしっかり守って冷気や風が入ってこないようにし、
温かい服装で体表からエネルギーが放出するのを防ぐことが大切です。

しかし、厚着をしすぎたり、部屋を暖め過ぎると、毛穴が開いて汗をかいてしまい、
却って身体を冷やしかねないので気をつけましょう
なにごとも「適度」にすることが必要です。

また、夜は冷気を身体にとりこみやすいので、
夜更かしをしないようにして、睡眠を十分に取りましょう。
身体は、寝ている時に修復をするので、寝不足は厳禁です。

それでも、日々のストレスや仕事の疲れで、身体は強張りがちです。
それを解消しようと、筋肉をほぐすことは大切ですが、こりこりに固まった首や肩を回すのは危険です。
どちらも大きな筋肉の繊維が、集まっている場所です。

不用意に、硬く凝り固まった筋を、大きく動かしてしまうと、その筋を痛めてしまいます。
強く揉むのも危険です。
縮こまって固まってしまった筋肉は、温めたり、ゆっくり伸ばして、優しい刺激で解してあげましょう。
また、首や肩の筋肉の付け根である頭のマッサージもお勧めです。
後頭隆起という、後頭部の少し骨が出っ張った場所や、耳の周りをマッサージすると、首や肩の筋肉がほぐれます。
首は、腕や肩の筋肉と神経が集まる場所なので、直接マッサージすると、傷める危険があるので避けましょう。

2012年2月3日金曜日

お国柄ですかね?




先週、また韓国へ行ってきました。
その時に、現地の人と逢う機会があって、いろんな話をしました。
そこで感じたのは、男の人がとっても優しいってこと。

今回あったのは、新婚さんで、お嫁ちゃんが日本人。
旦那さんも日本語がぺらぺらなので、安心して話ができました。

イテォンという町のマッコリ屋さんで、話をしていたのですが、旦那さんの腰の軽いこと軽いこと。
実は、私たちは、待ち合わせの場所に、約束の時間にはつけず、遅刻してしまったのですが、
旦那さんは、予約したお店に先に走って行って、席を取っててくれるし、
窓越しに私たちが来るのを見ていて、私たちを見るなり扉を開けて席に案内してくれるし、
さりげなく私たちやお嫁ちゃんに、どんなものがあるか丁寧に説明してくれて、
話を聞きながらよさそうなものをセレクトして注文してくれたり、
何かある度に、「これはどうですか?注文してみますか?」などと、食事中でも何度も席を立って、
私たちに不自由のないように気を使ってくれて。
本当に至れり尽くせりでした。

お酒もすぐに注いでくれて、私たちが注ごうとすると、大恐縮されてしまって。
お嫁ちゃんに訊くと、
「韓国では、女性はお酒を注がない。」そうで、
それも、目上の人から注がれることにも、恐縮してしまうんだそう。
だからといって、ずっと緊張している訳でもないんですけど。

ともかく、常にレディファーストで、さりげない気遣いをしてくれる。
「いい旦那さんだね。」
と誉めたら、「韓国はこれが普通ですよ。」と言われてしまいました。
え~うらやましい。

家庭の様子も聞いたら、韓国では、常に家事は女性が・・・ということはないらしいです。
彼女たち曰く、ご飯を作るのはお嫁ちゃん。
掃除機をかけるのも、お皿を洗うのも旦那さん。

旧正月などでご実家に帰ったときも、すべて姑さんと旦那さん(お嫁ちゃんのね)で、いろいろやってくれて、
お嫁ちゃんは、上げ善据え膳に近いそうで、とても大切にされているそうです。

「私がやらなくていいのか」と聞いたら、「息子にやらせればいい。」って返答。
いや~、国が違うと、ぜんぜんちがうものですね。

韓国では1日でも先に生まれた方が年上で、「年上」の親しい男性に対して、女性は「オッパ」と呼びます。
恋人も、男友達も、先輩も、「オッパ」。
旦那さんも、若いうちは「オッパ。」(「あなた」=「ヨボ」というのですが、云われるとおじさんになったような気がするんですって。)

で、お嫁ちゃんが、いろんな人に「オッパ」というわけです。

旦那さんは、お嫁ちゃんから「オッパ」と言う言葉を聞くたびに、切なくて、
心の中で、「どこのオッパだよ。」と拗ねながら、部屋に掃除機をかけるそうです。

韓国ドラマさながらの、かわいさで。
あながちドラマの登場人物は、物語の中だけじゃないんだなって思いました。

ああ、そうそう初めての旧正月に、お嫁ちゃんはお姑さんから、「生栗、生さつまいも」を食べさせられたそうです。
何でそんなものを食べさせられるのかと言うと、何でも食べられるように、顎と歯を鍛えるためなんですって。
「ものすごいカルチャーショックでした。」と、苦笑していました。