2013年10月11日金曜日

秋刀魚と秋の食養生

ー秋刀魚、秋刀魚、秋刀魚は苦いかしょっぱいか。

秋の味覚秋刀魚。
今年は少し漁獲量が減って、価格もお高めですが、
それでもやっぱり、秋は秋刀魚が食べたくなります。

今が旬の秋刀魚は、コンロで焼くと炎が出るほど、脂が乗っていて、
大根おろしを絡めて食べると、舌も心もほっこり綻びますよね。

さて、前回お話したとおり、秋は乾燥が強くなり、肺の機能が不安定になるときです。

肺は、呼吸することによって、全身に「気」を巡らせ、
血の流れや水分代謝を促す働きを持っています。

でも、鼻を通じて外気と直接触れる臓器ですから、
環境の変化にとても敏感です。
ですから、乾燥から守っていつでも潤しておく必要があります。
それには、身体を温め、肺に潤いを持たせて、
肺の気(エネルギー)を補ってあげることが大切です。

さて、秋刀魚に話を戻しましょう。
秋刀魚などの青魚は、甘味で、温性の性質を持っています。

甘味は、疲れを改善して、体の弱ったところを補い、痛みなどを和らげ、
温性は、身体を温め、痛みを和らげ、気血の循環を促す働きがあります。
そして、どちらの性質も穏やかに身体に作用します。

また、秋刀魚はEPAやDHAが豊富なので、中性脂肪を減少させ、動脈硬化を防ぎ、
脳の発育と働きを維持するのに効果があります。

そして、付け合せの大根おろしは、消化を促進して、解毒する作用があります。
秋刀魚などの青魚は、身体にいいとはいえ、脂が多く強いのですが、
大根おろしは、それを中和して、刺激を和らげます。

また、焼き魚のこげなどには、発がん性物質も含まれたりしますが、
それらも解毒してくれます。

なによりも、大根の辛味は肺にとてもいい作用をするので、肺を養うのにとてもいい食材です。
胸苦しさを解消し、上に上がった気を下ろしてくれるので、
除痰、吐血、鼻血の止血、のぼせなどにも効果があります。

秋の味覚を楽しみながら、身体を養って、
おいしく楽しく秋を過ごしましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿