10月になりました。どこからか、甘い金木犀の薫りを風が運んできて、
本当に秋が来たなって実感します。
太陽の日差しに、まだ暑いと感じることもありますが、
肌を撫でて行くヒンヤリとした風に、思わず皮膚に力が入ったりします。
え?気持ち良くて力なんて入らない?
あらあら、それは気をつけないといけませんね。
夏の厳しい暑さに、体も辟易していますから、涼しい風に心地よさを感じて、
ホッとしたくなる気持ちもわかりますが、
この時期、この心地よさに体を緩めてしまうと、容易に風の侵入を許してしまいます。
風。
東洋医学では「風邪(フウジャ)」と呼びます。
字でわかるように、風邪は「風邪(フウジャ)」が原因で起こる症状です。
外気に直接触れる皮膚は、冷たい空気に触れると毛穴を引き締め、
この「風邪」が体に侵入しないように守っています。
しかし、冒頭のように体を緩めてしまうと、毛穴も開きっぱなしになってしまい、
この「風邪」が身体を吹き抜けてしまいます。
「風邪」は、吹く風と同じように動き回る性質があり、
身体のあちこちを移動しては、いたずらをします。
急にやってきては、筋肉や臓器を驚かせるので、
筋肉が引き攣れたり、突然お腹が痛くなったりしてしまいます。
首や肩の筋違い、ぎっくり腰、顔面麻痺など、特に思い当たる節がないのに起こる急性の痛みは、
そんな風邪のいたずらであることが多いのです。
ですから、東洋医学では、こういう急性症状は風邪と同じ部類に入ります。
とはいえ、意識して毛穴の開閉を行うことはなかなかできません。
しかも、今の時期はまだまだ暑い日もあり、夏の名残も身体に残っているので、
急激な気温の変化などについていくことができません。
ですから、薄めのものでもいいですから、
襟のあるシャツやスカーフなどで首元を風に直接当たらないように守りましょう。
また、手首、足首、くびれ(ちょっと苦しいかな?)など、
「くび」と名のつく場所は、「風邪」の入りやすい場所ですから、
下着はしっかりお腹を包み込むものにして、すそを出しっぱなしにしない。
袖はなるべく詰ったものにする。
靴下やレッグウォーマーで足首を保護する。
などの防御をして、風邪の侵入を防ぎましょう。
お風呂にはいった後、最後に肘から下、膝から下に、それから顔に、
さっと冷水をかけるのもおススメです。
自律神経を刺激して、末端の循環を促しますから、
身体全体の流れも良くなり、免疫力も高まります。
冷え性解消にも効果的です。
まだ暖かい今からはじめるのが最適な養生法です。是非。
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