寒波襲来で、暖冬と言われていた今年の冬も急激に寒くなってきました。
寒さと同時に、さまざまな風邪がはやり始め、
インフルエンザも流行の兆しを見せています。
連日テレビではインフルエンザの予防に予防注射をと、報道していますが、
インフルエンザにかかる人は、予防接種をしてもかかるし、
予防接種を一度もやらなくても、かからない人はかかりません。
様々な情報が飛び交っていて、毎年この時期、
「打つべきか、打たざるべきか」迷う人も多いでしょう。
でも、病院やテレビなどの言われるままに選択するのではなく、
自分の体調や、体質などを踏まえ、自分の意志で選択してほしいと思います。
さて、インフルエンザにしても、冬風邪にしても、
風邪を引いている人と一緒にいても、
移る人と移らない人がいるのはなぜだと思いますか?
それは菌やウイルスに対して抵抗力があるかないかの違いともいえますが、
逆の見方をすれば、風邪を引くのは身体が疲れている証拠だとも言えます。
健康な人の身体は、刺激に対して柔軟に対応することができます。
たとえば、すれ違いざまに人とぶつかったとき、
筋肉の柔軟な伸縮でその衝撃を受け止めたり流したりすることができます。
しかし、使いすぎて疲れた筋肉は、こわばり伸縮がうまくできません。
すると、その衝撃を受け流すことも踏ん張ることもできずに転んでしまいます。
それと同じように、私たちは、身体の中も寒暖の差、乾湿、
菌やウイルスといった外部からの刺激に対して、普段は順応に対応しています。
しかし、身体を使いすぎて疲れていると、その刺激に対応できず、
その力に負けて不具合を起こしてしまいます。
身体を使えば、消耗するし、歪みも生じる。
それを日々の生活の中で、毎日解消できればいいのですが、
現代社会において、早寝早起き、規則正しい食事…というのはなかなか難しく、
日々の疲労は蓄積し、それをリセットしないまま溜めていくと、
身体はどんどん凝り固まり、
刺激を受けた時に取り返しのつかない事態を引き起こしかねません。
風邪はその前に、身体をリセットするための一つのサインなのです。
熱が出て、節々が痛くなり、おなかが痛くなって下痢をしたり、
のどが痛くなって鼻や咳が出たり。
それは身体の中に侵入したウイルスや菌と身体が戦っているのと同時に、
身体に溜まった「いらないもの」を吐き出すシステムでもあります。
ですから、熱が出たからと言って安易に解熱剤を飲んだり、
下痢止めを飲んだりすると、そのシステムも止めてしまうので、
せっかく身体がリセットしようとしているのを止めてしまうことになります。
また、仕事が忙しいからと言って、身体のサインを無視して休みを取らないと、
身体は今度はサインを出さなくなってしまいます。
熱や下痢などのサインは、「身体を休めれば治ります」とのサインでもあります。
風邪症状を感じなければ楽だと思うでしょうが、
それは「風邪を引かない」ということではなく、身体の警報機能がマヒしたということで、
とても危険なことです。
風邪を引いたら、身体をリセットする時期が来たのだと思い、
薬を多用して強引に直そうとせず、
上手に風邪が経過するようにしましょう。
特別なことは何もありません。
疲れた身体を休ませる。これだけです。
身体を冷やさず、消化の良い食事をし、しっかり睡眠をとる。
出るものは出し、身体の声に素直に従う。
当たり前のことですが、一番大切なことです。
子供が急激に成長するとき、知恵熱などがでますよね。
熱が出てびっくりするけれど、そのあとは成長がさらに伸びるものです。
それと同じで、風邪を上手に経過させれば、身体もすっきりできますよ。
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