春の嵐。
毎日が春一番のような強風で、歩くのも大変ですね。
その辺の落ち葉やごみはもちろん、看板まで飛ばされるし、
花粉やら埃やら黄砂やらが、道で渦を巻いているのをみると、
見ているだけでなんとなくかゆくなってきます。
それでも暖かくなって、身体も動きやすくなるし、気分もうきうきします。
良いお天気のときはどこかにお出かけしたくなります。
でも、お出かけする前にご用心。
春の風は、思いの外いたずらっ子なんです。
私たちの周りには、常に身体の中に入ってくると悪さをする「外邪」というものが存在します。
「外邪」というのは、熱、寒、湿、燥(乾燥)、そして風があり、
それぞれの字の後に邪をつけて呼びます。
だから風は「風邪(ふうじゃ)」といい、
東洋医学では、いわゆる風邪と言うのは、
この「風邪(ふうじゃ)」が、身体の中に侵入してきて悪さをする症状を言い、
一般的な風邪症状だけでなく、ぎっくり腰や寝違いなど急性症状全般を指します。
「風邪(ふうじゃ)」は、元気が良く、身体の中に侵入すると、
身体のいろいろなところを動き回り、その場所場所で、痛みを発生させます。
そして、その侵入経路の多くは、後頭部や首の付け根、背中にあるので、
頭痛や首肩こりの症状が出やすいのです。
また、「風邪(ふうじゃ)」が、あちらこちら動いて暴れると、
目や耳(平衡感覚)が、その動きに翻弄されてめまいなども引き起こします。
外邪というのは、その季節ごとに活発に悪さをするものが違うのですが、
春はこの「風邪(ふうじゃ)」の季節です。
ですから、春になると、めまいや頭痛を訴える人が多くなります。
もちろん、頭痛もめまいも、さまざまな原因で起こるので、
一概にこの時期の症状が「風邪(ふうじゃ)」によるものだとは言い切れませんが、
直接風に当たるのは避けたほうがいいでしょう。
そして、暖かくなったからといって、薄着をしたり、胸元やうなじを出したりせず、
もうしばらくはスカーフやハイネックのシャツを着るなどして、
「風邪(ふうじゃ)」が侵入しやすい場所を守りましょう。
もし、それでも症状が出てしまったときは、
後頭部や首の付け根をホットタオルなどで温めてあげるといいでしょう。
また、こういう症状のときは葛根湯がよく効きます。
また、「風邪(ふうじゃ)」は、他の外邪と仲良くなるのが好きなので、
身体を冷やしたり、気持ちがしゃっきりするからと言って冷たいものを摂ったりすると、
冷え(寒邪)や湿気(湿邪)とくっついて、頑固な痛みに変わってしまいますから、
急な痛みなど症状が出たときは、どんな症状であれ、
無理をせず、身体を温めてゆっくり休養をとりましょう。
もちろん、お風呂は厳禁ですよ(笑)
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