6月ももう終わり。
毎日梅雨らしい日々が続いていますが、今年も暑い夏がやってきそうです。
過酷な今年の陽気。
でも、梅やびわなどには、とても具合がいいようで、
あちらこちらから豊作の声を聞きます。
ことに、梅は今年大豊作で、
梅ノ木が庭にある方は、うれしい悲鳴を上げています。
高枝バサミを持って、一家総出で収穫しても取りきれないなんて・・・すごいですよね。
そんなわけで、今年も患者さんからたくさんの梅をいただきまして、
スタッフもそれぞれジャムを作ったりして。
その家ごとの味があって、食べ比べるのも楽しいです。
梅干しを干すのは難儀でも、ジャムやシロップなら簡単に作れますから、
試してみるのも楽しいですよ。
さて、今が旬(今年は早くて、もう黄色い完熟したものが多いけど)の梅。
梅は昔から「三毒を断つ」と言われ、身体にいいものとされています。
三毒というのは、食べ物、血液、水分の毒です。
梅には有機酸がとても豊富で、疲労回復、殺菌、抗菌に優れた効能があります。
また、腸内環境を整えてくれるので、下痢や腹痛のときにも効果があります。
最近の研究では、血流をサラサラにする成分も発見され、
まさに三毒に太刀打ちする素敵な食品と言えますね。
東洋医学でも、梅は漢方薬のひとつとして扱われています。
「肺の組織をひきしめ、腸の働きを活発にし、胃を元気付け、虫を殺す」と、漢方の古典にも、
記載されていて、
下痢や吐き気止め、食中毒、解熱、咳止めにも使われています。
梅の成分に多く含まれる有機酸(クエン酸やりんご酸、リノール酸など)は、
東洋医学では「酸(酸味)」に分類され、肝臓の働きを高める味で、
肝臓の働きである解毒や血液全般に効果をもたらします。
また、収れん作用があり、病的に降りてくるものを止める作用がありますから、
多汗症や、下痢、頻尿、慢性の咳、心悸などに酸味の強いものを使ったりします。
その反面、酸は上がっているものを下ろす作用もあるので、
利尿、解熱、鎮静効果もあります。
梅を使ったレシピは、日々進化をしていて、
先日、梅をらっきょう酢に漬けるというレシピを聞きました。
これだと、簡単に梅の酸と酢の酸のW効果が得られそうです。
これからの時期、とても活躍しそうな梅。
上手に摂って、元気に夏を乗り越えましょう。
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