涼しくなってとても気持ちのいい日が続いています。
だけど、すごしやすいのに体調が優れない。
そんな人、多くないですか?
風邪を引いて、それがなかなか抜けない。
アレルギー症状が出る。
なんとなく、息が浅い。
お腹の調子ガよくない・・・など。
治療院のほうにも、連日そんな患者さんが多く訪れています。
私たちの身体と、季節はとても密接な関係を持っていますが、
秋は、前にもお話したように、エネルギーを発散させる動の状態から、
エネルギーを貯めて冬の寒さに耐え、
次のシーズンの準備をする静の状態に変わる変換期です。
身体は外の自然界と順応していくので、外側から順々に変化していきます。
そのことからも、秋は肺が反応しやすい時期でもあります。
肺は外気と空気を交換して、それを素に生体エネルギーを作り身体中にめぐらせます。
人間は呼吸できないと生きていけません。
うまく呼吸ができないと、他の器官にも悪影響が及び、不定愁訴を引き起こします。
できるだけいい呼吸をして、身体のめぐりを良くしたいものです。
しかし、現代人は、頭を使う仕事が多く、PC作業を長時間したり、デスクワークの増加で、
長時間、前傾姿勢でいることが少なくありません。
でも、そのような姿勢を持続すると、どうしても顎が出て、背中が丸まってしまいます。
すると、肩甲骨が必要以上に広がり、肩甲骨の間に過度のストレスがかかって凝りを生じ、
呼吸機能が弱くなってしまいます。
肩甲骨の下には、胸郭があり、肋骨によって包まれた肺や心臓が配置されています。
呼吸は、肺だけでするものではなく、そこに配置されている横隔膜や、肋骨や肋間筋や、
その外側にある筋肉を使って行われています。
それらがスムーズに動くと深い呼吸ができて、胸部の深部にある筋肉や骨まで動くと、
他の内臓や神経も刺激して、体全体のめぐりが向上し、免疫力も上がります。
しかし、肩や背中が凝り固まってしまうと、それらがスムーズに動かず、
浅い呼吸しかできず、めぐりも免疫力も低下するという悪循環に陥ってしまいます。
「姿勢が悪いと、病気になる。」というのは、あながちうそではないようです。
また、緊張したり、集中したりすると、ついつい息を吐くことを忘れてしまいます。
いくらたくさん吸っても、吐く息を半分でやめてしまうと、
次の呼吸では新しい空気を半分しか取り込むことしかできません。
息の浅いというのは、こういう場合もあります。
このような呼吸を繰り返していると、古い空気がいつまでも体内に残ってしまうので、
老廃物がいつまで排出されず、体に悪影響を及ぼします。
ですから、作業の途中で気分転換をするように、大きな深呼吸をすることをお勧めします。
息を吐くと、身体中の代謝を高めるだけでなく、筋肉がほぐれるので、
息を吸うと、たくさんの新しい空気を取り込めるだけでなく、血の巡りも良くなりますから、
新しいきれいな血液を脳にたくさん送ることができるので、仕事の効率も上がります。
また、肩甲骨を動かす運動をして、肩や背中の負担を解消することも大切です。
女性は、ブラジャーにも気をつけてください。
ワイヤー入りのものを使っている人が多いかと思いますが、
ワイヤーが乳房の下にある肋骨や深部筋肉を締め付けてしまうので、
胸を広げることができず、呼吸を弱めてしまうので注意が必要です。
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