2012年11月30日金曜日

風邪から身体を守ろう。

めっきり寒くなりました。
朝晩は本当に身体の心が冷えそうです。
そろそろインフルエンザの声も聞き、巷では、さまざまな風邪が流行り始めています。
のど痛、咳風邪や、お腹の風邪。ここのところ、ノロウイルスの流行も耳にします。

でも、冬だから・・・というわけではなく、
どんなウイルスや細菌も、私たちの周りをいつでも飛び交っています。
身体が冷えたりすると、免疫力が低下するので、
いつもなら感染しない菌にも容易に感染しやすくなります。
菌やウイルスは、感染した人を介して増殖、活性化して強くなりますから、
感染力も強くなって、流行していくのです。

このような流感から身を守るために一番大切なことは、身体を冷やさないことです。
体温が1℃低くなると、免疫力が30%低下するといわれるほどです。

この時期は、胸元や手首足首を露出することを避け、寝るときもタオルなどを首に巻いて寝ることをお勧めします。
足先が冷えて眠れないという人は、足元に湯たんぽを入れて温めてあげると、
眠気も誘って、ゆっくりと眠ることができます。

身体を効率よく温めるのは、温かい食べ物を食べて、身体の内側から温めることです。
単に冷たいものを食べないだけではなく、身体を冷やしやすい果物は、夜は避けましょう。
また、寝る前にはホットミルクがよいといわれています。
ミルクは確かに鎮静作用はあるのですが、牛乳の脂肪細胞はとても大きいので、
夜寝るときに飲むと胃に負担をかけます。
消化能力の弱い小さい子や、お年寄りには特にお勧めしません。飲むなら少量で。

身体を温める作用のある食べ物は根菜類です。
温かい汁物で摂るのがおすすめです。

夜更かしはもちろん、冷たいマイナスのエネルギーを身体に取り込んで
身体を冷やしてしまうので、なるだけさけたいものですが、
それでも、長い冬の夜をゆったりほっこり過ごすために、お勧めなのは、ゆず茶です。

ゆずは冬至でゆず湯に入るように、あの香りの素となるリモネン、ノミニン、シトラールなどの成分は、血液循環促進、のどの炎症と咳の緩和、毛細血管を刺激して血行を良くするので、
身体がよく温まります。また免疫力を高める作用もあるので、風邪の予防にも最適です。

とくに、この成分は皮の部分に多く含まれているので、
皮ごと食べるゆず茶はとてもいい効果があるといえそうです。

また、カモミールやミントも鎮静作用があり、ストレスで疲れた神経をやさしく鎮めてくれます。
また、健胃作用もあるので、夜寝る前の飲み物として最適です。



2012年11月17日土曜日

眠れない夜には

日がずいぶん短くなりました。
つい最近まではまだ明るかったのに、5時を回るころにはすっかり暗くなって、
夜の長い季節になりました。

秋から冬は夜がながくて、マイナスのエネルギーの支配する季節です。
リスや熊は、冬眠して次に来る春の季節のためにエネルギーを蓄えます。
冬という季節は、活動を抑え各器官を休ませて、傷ついたところを修復して、
春や夏に活動して疲れた身体をメンテナンスする時期です。
ですから、なるべく睡眠をとって、身体を休める必要があります。

しかし現代社会は、明りの発達とともに、夜の活動時間を広め、
深夜まで活動しています。

血液は、生体エネルギーとともに、体中を巡り、身体を動かしていますが、
夜は肝臓にもどり、エネルギーを養います。

夜活動を盛んにすると、血液は肝臓にもどることができず、栄養されず虚弱していきます。
すると、血液が巡っても各器官に栄養が行き渡らず、不調を招きます。
ですから、夜の睡眠はとても重要なのですが、寝たくても眠れないときがあります。

不眠には、ねつきがわるい場合(入眠障害)と、
すぐ目が覚めてしまったり、夢見ガ多くて熟睡できない(熟睡困難)があります。


血液は、精神活動と深い係わり合いがあり、
それを統括する心(心臓)と肝によって、精神のバランスをとります。
東洋医学では、この不眠は、この心と肝の活動のバランスの崩れによって
起きると考えられています。
ですから、ストレスによってイライラしたりすると、不眠になりやすいのです。

また、肝は目と深い係わり合いがあり、心は頭(脳)と深い係わり合いがあります。
今の人たちは、テレビやパソコンなどで目を酷使して、頭(脳)をフル回転させていると、
血液は頭に集中してしまうので、興奮して眠れません。

血液量は一定ですから、頭に血液が集中してしまうと、
消化活動に多くの血液を必要とするお腹や、
血液が行き渡りにくい足先のほうに血液が足りなくなり、
冷えのぼせの状態になってしまいます。

このような症状の場合は、頭の上った血液を下に下ろせばいいのです。
お腹や足をホッカイロや湯たんぽなどで温めたり、マッサージなどで刺激すると、
血液は下に降りて、興奮した頭を沈静させて,眠りを誘います。
足の親指と人差し指の間のV字の交点にある大衝、
足の裏の、つま先の下にある一番凹んだ場所にある湧泉というツボ、
そしてかかと真ん中の失眠というツボがお勧めです。

また、肩甲骨周りを温めたり、軽い刺激(なでるなど)を加えると、呼吸が深くなり、
筋肉が緩み血流を促すので、リラックスすることができます。

また不安感が強かったり、緊張が続いてドキドキするときは、
手首の内側から指2本分下の中央にある内関というツボや、
ひじの内側にある少海というツボ(どちらもそのような症状があるときは、押すと痛いです。)
を、マッサージするといいです。






2012年11月9日金曜日

ぞくっときたら

11月にはいって、すっかり冷えてきました。
昼間の日差しは温かくても、もうすぐ木枯らしが吹きそうな冷たい風が吹いています。
朝晩もずいぶん冷えて、温かいものが恋しくなりました。

つい最近までの温かさに、まだ薄着でいたい気分もありますが、
少し無理して薄着をすると、背筋がぞくりとしたりしませんか?

そんなときは、首筋にある「大椎(だいつい)」を温めてみてください。
「大椎」というツボは、首を前に曲げると首の後ろに出っ張る骨の真下のくぼみにあるツボで、
風が吹いたり寒いと、その冷えや風邪が身体の中に入り込みやすい場所です。

また、このツボは、身体を巡る「陽気」という、プラスのエネルギーが巡る道が交わるところで、
その陽気が集まってくる場所です。

身体を巡る生体エネルギーには,身体の浅い場所を巡るプラスのエネルギーと、
深い場所を巡るマイナスのエネルギーがあります。
二種類のエネルギーは、互いに巡る道筋が,体中に張り巡らされていて、
体中をまんべんなく養っています。

風邪は、外部から身体の浅い部分に侵入して、そこを巡るエネルギーの流れを乱します。
すると、身体は発熱したり、鼻水を流してその侵入物(外邪)を追い出そうとします。

そのときに、この陽気の集まる「大椎」を温めてあげると、
陽気の流れを調節すると同時に、毛穴を開いて汗を出します。

汗は、身体に入り込んだ冷えや風などの侵入物を排出するとともに、
防衛反応により体内にこもった熱も発散させるので、
風邪の引き始めの症状を和らげ、体調を改善することができるのです。

ドライヤーを当てたり、ホットタオルを当てたりして温めて、
汗が出たり、肌がしっとりすればOK。
でも、そのあとはかならず襟元をしめて、外気に肌を触れないようにするのを忘れずに。

発汗により毛穴が開いていますから、無防備に肌を外気に晒すと、
もう一度、風や冷えの侵入を許してしまいます。

2012年11月5日月曜日

冬に備えて気をつけること。

11月になりました。
まだイチョウのはも緑のままだけど、季節は秋から冬になろうとしています。
今年の立冬は11月7日。
気分は秋のままでも、そろそろ冬支度が必要です。

秋から冬の準備を始めて、活動期から休息期に変化した身体は、
自然界では、草木は枯れて根を張り、動物たちは冬眠をするように、
人もまた、冬の寒さに耐え、次の春に元気に活動するため、
身体の機能を最低限に下げ、その分エネルギーを蓄えたり、
疲れた場所のメンテナンスを行います。

その一方で寒くて乾燥するこの時期、追い討ちをかけるように寒気が身体を冷やすため、
身体の循環が更に低下して、冷え,こわばり,痛みなどをを引き起こし、
免疫力も低下しやすいので、風邪を引きやすくなります。

ことに、肺は冷えと乾燥を忌み嫌うので、,直接肌に風や冷気を受けてしまうと、
風邪の侵入を許し、咳や痰、のどの痛みを引き起こしますから、
首、手首、足首、はしっかりと締めることが大切です。

また、汗はかきませんが、空気の乾燥により、身体の水分は失われがちですから、
こまめに水分を補給しましょう。

粘膜や肌の乾燥により、やはり外邪(風邪や寒気など)が、身体の中に侵入しやすくなります。
保湿は大切ですが、乾燥した肌に直接保湿クリームを塗っても逆効果です。

保湿クリームは、皮膚の水分を逃がさないようにするためのもので、
肌を潤す効果はありません。
ですから、乾燥して水分がないかさかさの皮膚に塗っても、かさかさは変わらず、
かえって毛穴に油分を詰まらせたりして、かゆみや炎症を起こすことがあります。
ですから、保湿クリームを塗る前に化粧水を塗ったり、お風呂上りに塗るなど、
肌を潤わせてから塗りましょう。
そうすることで、肌を守るだけでなく、肌を養うことで外邪の侵入も防ぐことができます。