2012年11月17日土曜日

眠れない夜には

日がずいぶん短くなりました。
つい最近まではまだ明るかったのに、5時を回るころにはすっかり暗くなって、
夜の長い季節になりました。

秋から冬は夜がながくて、マイナスのエネルギーの支配する季節です。
リスや熊は、冬眠して次に来る春の季節のためにエネルギーを蓄えます。
冬という季節は、活動を抑え各器官を休ませて、傷ついたところを修復して、
春や夏に活動して疲れた身体をメンテナンスする時期です。
ですから、なるべく睡眠をとって、身体を休める必要があります。

しかし現代社会は、明りの発達とともに、夜の活動時間を広め、
深夜まで活動しています。

血液は、生体エネルギーとともに、体中を巡り、身体を動かしていますが、
夜は肝臓にもどり、エネルギーを養います。

夜活動を盛んにすると、血液は肝臓にもどることができず、栄養されず虚弱していきます。
すると、血液が巡っても各器官に栄養が行き渡らず、不調を招きます。
ですから、夜の睡眠はとても重要なのですが、寝たくても眠れないときがあります。

不眠には、ねつきがわるい場合(入眠障害)と、
すぐ目が覚めてしまったり、夢見ガ多くて熟睡できない(熟睡困難)があります。


血液は、精神活動と深い係わり合いがあり、
それを統括する心(心臓)と肝によって、精神のバランスをとります。
東洋医学では、この不眠は、この心と肝の活動のバランスの崩れによって
起きると考えられています。
ですから、ストレスによってイライラしたりすると、不眠になりやすいのです。

また、肝は目と深い係わり合いがあり、心は頭(脳)と深い係わり合いがあります。
今の人たちは、テレビやパソコンなどで目を酷使して、頭(脳)をフル回転させていると、
血液は頭に集中してしまうので、興奮して眠れません。

血液量は一定ですから、頭に血液が集中してしまうと、
消化活動に多くの血液を必要とするお腹や、
血液が行き渡りにくい足先のほうに血液が足りなくなり、
冷えのぼせの状態になってしまいます。

このような症状の場合は、頭の上った血液を下に下ろせばいいのです。
お腹や足をホッカイロや湯たんぽなどで温めたり、マッサージなどで刺激すると、
血液は下に降りて、興奮した頭を沈静させて,眠りを誘います。
足の親指と人差し指の間のV字の交点にある大衝、
足の裏の、つま先の下にある一番凹んだ場所にある湧泉というツボ、
そしてかかと真ん中の失眠というツボがお勧めです。

また、肩甲骨周りを温めたり、軽い刺激(なでるなど)を加えると、呼吸が深くなり、
筋肉が緩み血流を促すので、リラックスすることができます。

また不安感が強かったり、緊張が続いてドキドキするときは、
手首の内側から指2本分下の中央にある内関というツボや、
ひじの内側にある少海というツボ(どちらもそのような症状があるときは、押すと痛いです。)
を、マッサージするといいです。






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