日がずいぶん短くなりました。
つい最近まではまだ明るかったのに、5時を回るころにはすっかり暗くなって、
夜の長い季節になりました。
秋から冬は夜がながくて、マイナスのエネルギーの支配する季節です。
リスや熊は、冬眠して次に来る春の季節のためにエネルギーを蓄えます。
冬という季節は、活動を抑え各器官を休ませて、傷ついたところを修復して、
春や夏に活動して疲れた身体をメンテナンスする時期です。
ですから、なるべく睡眠をとって、身体を休める必要があります。
しかし現代社会は、明りの発達とともに、夜の活動時間を広め、
深夜まで活動しています。
血液は、生体エネルギーとともに、体中を巡り、身体を動かしていますが、
夜は肝臓にもどり、エネルギーを養います。
夜活動を盛んにすると、血液は肝臓にもどることができず、栄養されず虚弱していきます。
すると、血液が巡っても各器官に栄養が行き渡らず、不調を招きます。
ですから、夜の睡眠はとても重要なのですが、寝たくても眠れないときがあります。
不眠には、ねつきがわるい場合(入眠障害)と、
すぐ目が覚めてしまったり、夢見ガ多くて熟睡できない(熟睡困難)があります。
血液は、精神活動と深い係わり合いがあり、
それを統括する心(心臓)と肝によって、精神のバランスをとります。
東洋医学では、この不眠は、この心と肝の活動のバランスの崩れによって
起きると考えられています。
ですから、ストレスによってイライラしたりすると、不眠になりやすいのです。
また、肝は目と深い係わり合いがあり、心は頭(脳)と深い係わり合いがあります。
今の人たちは、テレビやパソコンなどで目を酷使して、頭(脳)をフル回転させていると、
血液は頭に集中してしまうので、興奮して眠れません。
血液量は一定ですから、頭に血液が集中してしまうと、
消化活動に多くの血液を必要とするお腹や、
血液が行き渡りにくい足先のほうに血液が足りなくなり、
冷えのぼせの状態になってしまいます。
このような症状の場合は、頭の上った血液を下に下ろせばいいのです。
お腹や足をホッカイロや湯たんぽなどで温めたり、マッサージなどで刺激すると、
血液は下に降りて、興奮した頭を沈静させて,眠りを誘います。
足の親指と人差し指の間のV字の交点にある大衝、
足の裏の、つま先の下にある一番凹んだ場所にある湧泉というツボ、
そしてかかと真ん中の失眠というツボがお勧めです。
また、肩甲骨周りを温めたり、軽い刺激(なでるなど)を加えると、呼吸が深くなり、
筋肉が緩み血流を促すので、リラックスすることができます。
また不安感が強かったり、緊張が続いてドキドキするときは、
手首の内側から指2本分下の中央にある内関というツボや、
ひじの内側にある少海というツボ(どちらもそのような症状があるときは、押すと痛いです。)
を、マッサージするといいです。
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