2011年12月31日土曜日

心も身体も良いお年をお迎えください~だいこん

2011年も残すところ今日1日となりました。
今年は本当にいろんなことがありました。
自然にも、時にも翻弄された1年でした。
みなさんにとって、今年はどんな1年だったのでしょうか?
明日からは2012年。
2012年は、低迷した2011年から昇り龍のように運気が上昇してくれますように。

さて、先日、今年最後のリクエストがありまして。
この話題で、2011年を締めくくろうと思います。

「だいこん」
1年の締めくくりが大根とは何事か!とお叱りを受けそうですが、
何を隠そう、大根は消化を助けてくれるお正月には欠かせない野菜なんですよ。

大根は「涼性」で、消化不良を解消する力がとても強い野菜です。
「涼」の性質から、胃液が逆流して起こる、「胸やけ」など、体内に熱がある場合に特によく効きます。
おもちは「熱性」の食べ物なので、
食べ過ぎると胃の中に熱をこもらせてしまい、胸やけを起こしやすくします。

大根には、さまざまな消化酵素が含まれていて、それが消化を助け、毒素を分解してくれます。
酵素は皮に多く熱の弱く損失も早いので、
消化不良の解消のために食べる場合は、大根おろしが最適です。
大根を下ろす時、皮をむかずに下ろすのがお勧めです。

しかし、逆に体が冷えて胃腸の働きの弱い人は、生で食べると余計身体を冷やしてしまうので、
加熱して食べましょう。
大根は加熱することによって冷やす体質から温める体質に変わり、咳や痰を抑えます。 
生姜と合わせて煮込めば効果絶大です。

でも、いくら身体に良くても、大根一本って結構な量ですよね。
そこでたくさん消費できて、体を温め、胃腸の調子を整えるレシピをご紹介しますね。
けて大根と鶏だんごの鍋。

具はお好みでいいのですが、うちでは鶏だんごと一緒に合わせます。
材料
大根、ニンジン、マイタケ、鶏だんご、豆腐、春菊
だし醤油、みりん、生姜汁、片栗粉

大根とにんじんを、ピューラーでうすくスライスする。これがみそです。
薄く切った大根やニンジンは、食べやすく、山もりの大根スライスだってぺろりといけます。

だし醤油とみりんで少し甘めのだし汁を作ります。
片栗粉を少し加えて、だしが具に絡みやすいように、少しとろみをつけておきます。

その中に、最初に鶏だんご、マイタケ、豆腐を入れて煮、
沸騰したら大根ニンジン、春菊を加え、ひと煮立ちしたらできあがり。
大根もにんじんも薄いので、さっと煮るだけでやわらかくなります。
逆に煮すぎると崩れてしまうので、しゃぶしゃぶするくらいがいいです。

あとは普通の鍋のポン酢に大根おろしを加えると、
身体を冷やすことなく酵素の効果を得ることが出来ます。

お正月の料理に飽きた頃、ぜひお試しくださいね。
                            

2011年12月23日金曜日

おなか、大丈夫ですか?

ああ、とても寒いです。
今日から日本はクリスマス連休。
子どもたちは、いつもよりも早く終業式を迎えて、今日からうれしたのしの冬休み。
なのに、私たちは・・・今日も楽しいお仕事DAY (笑)

この時期は楽しいパーティやデートで盛り上がりますよね。
で、もちろん暴飲暴食に走ってしまうわけで・・・。
その場の盛り上がりはとても大事だけれど・・・
夜、みんなが寝静まってから一人布団の中で後悔するはちょっと悲しい。
その為にも、腹八分目で抑える勇気を。

それでもやっちゃったときは・・・
胃もたれ、胸やけ、腹張・・・さまざまな症状が出てくるでしょう。
でも、つらい胃腸をさすりながら、薬を飲む前に!
どんな不調にも「○○胃腸薬」を・・・と言うのはちょっと待って。
症状には、いろいろな理由が隠れていて、その理由を除去しなくては、不調を治すことはできません。

例えば同じ胃痛でも、焼けるような痛みは胃酸過多です。
過食によって胃酸分泌が盛んになりすぎ、胃壁を自らの胃酸で傷つけることで起こります。
すっぱいものが込み上げてくるなどもそれです。

暴飲暴食に走ってしまうとエネルギーが過剰になるとともに、
身体に余分な老廃物や水分が溜まってエネルギーの流れを阻害してしまいます。
阻害されるとそこに熱が発生し、胃液が過多に分泌されます。
胃壁は普段は胃液に傷つけられることはありませんが、
分泌が過多になると、さすがに耐えられなくなって粘膜を荒らしてしまいます。

このタイプはお腹が張って便秘になりがちで、出ても粘っこい便などの症状が出でやすいです。
こんな症状のときは、消化の良いものを少なめに取り、少し身体を動かすのがいいでしょう。
身体を動かすと、過多なエネルギーの消費とともに、老廃物をや水を処理しやすくなります。

そして、熱がこもりやすく冷たいものを取りたくなりますが、それはかえって逆効果なので控えましょう。
荒れた胃壁には、睡眠とリコリスがお勧めです。
睡眠時間は胃の修復時間。
リコリスは、粘膜を保護して修復を手伝ってくれます。
それに、食べたり飲んだりする前に、リコリスを飲んでおくと、ある程度の予防にはなります。

似たような症状で、イライラしやすかったり、偏頭痛が伴ったりするときは、ストレスによるものです。
ストレスは、肝に作用するので、それによって肝が暴れてか熱を生じ、身体に熱をこもらせてしまいます。
特に胃腸はこの熱を溜めやすく、上記のタイプと同じような症状を引き起こします。
ですから、この肝という機能を落ち着かせなくてはなりません。
ですから肝機能を整えるミルクシッスルを飲むことをお勧めします。

また、上半身に溜まった熱はいろいろな不調の原因になりますから
、身体の中に溜めないように発散させることが必要です。
運動や気分転換をしてエネルギーを発散させ、熱を生じやすい香辛料などは控えましょう。
また、吐くことを意識して呼吸をすると楽になります。

それとは別に、朝、胃が重くて吐き気がする・・・などの症状は、消化不良です。
そんなに食べていなくても、便が便秘と下痢を繰り返すタイプや、下痢や軟便にすぐになる人は、
身体のエネルギーが不足していて胃腸がもともと弱いか、弱ってSOSを出している状態です。
先のような症状が続くと、胃腸を傷めて機能の低下を引き起こして
このような症状に移行することもあります。

これは胃腸の機能が低下してエネルギーを作りだせず不足している状態です。
ですからこのような人が前記のような人と同じように、身体を動かしたりすると、
余計に消耗してしまいエネルギー不足が悪化してしまいます。
ですから、このような人は、無理に食べようとせず、ゆっくり休養して睡眠をとりましょう。
そして機能が低下するとお腹も冷えてしまうので、
湯たんぽなどで温めて、少しでもお腹が動きやすいように補助してあげましょう。  

2011年12月16日金曜日

白菜のおいしい季節です

]:こんにちは。
今年は暖冬なのかと思えば、12月を境にやっぱり冬は冬らしく寒くなってきて、鍋がとてもおいしいです。
鍋と言ったら、白菜。今年も大きくてずっしりした白菜が店に並んでいます。
スタッフのSさんからの「白菜って、この時季たくさん食べるけれど、身体にいいのかしら?」という質問をいただいたので、
今日はその「白菜」についてお話することにします。

今が旬の白菜。
浅漬けにしたり、鍋にしたり・・・今年の冬もとってもおいしいですよね。

東洋医学では、食事は栄養素を摂取すること以上に大切なことです。
食材にはそれぞれ性質や作用があって、それらを組み合わせることによって、身体を整えたりすることもできます。

白菜の性質は「涼~寒」そして「甘」と言う部類に分類されます。
これは、身体の中の余分な熱を取り、胃腸に作用して消化を助けて、便通を良くする作用があります。
特にストレスやイライラによる便秘や、食べ過ぎのによる便秘によく効きます。
また、高血圧にも効くとされていますが、足の冷えによる高血圧には向きません。
また解毒作用があり、とくに身体に残るアルコールを抜くことから、生で食べると二日酔いを和らげます。

ただし、性質は「涼~寒」と言って、冷やす傾向になる食物なので、食べ過ぎると身体を冷やしてしまいます。
ですから冷え症の人は、生で食べてはいけません。
必ず火を通して、ショウガやニンニクなどの「温性」の食べ物と一緒に食べると、よいでしょう。

そこで、冬にぴったりなレシピをご紹介。
これは我が家の定番メニューです。

白菜のニンニク黒コショウ鍋。
材料
白菜、マイタケ、豚肉薄切り、にんにく、黒コショウ

作り方
1、白菜、豚肉を一口大に切る。
     にんにくは、薄くスライスする。
2、1で下ごしらえしたものを、白菜、にんにく、マイタケ、豚肉、黒コショウ一振りの順に重ねて鍋に入れる。
3、鍋に蓋をして、そのまま火をかける。

水を一切使わず蒸すように調理します。
白菜の甘みが凝縮されて、とてもおいしいですよ。
食べる時は、お好みでポン酢で。

黒コショウとニンニクの味が、とても効いておいしいです。
黒コショウとニンニクは「熱性」の食材で、「涼~寒」の「白菜」と合わせると、お互いの性質が合わさり、
冷え性の人も、熱がこもりがちの人も、誰でもおいしく食べられます。
寒い冬の夜に、お試しを。
きっと身体がホカホカニなります。

2011年12月9日金曜日

勉強と睡眠の関係

只今、兄ちゃん期末の真っただ中。
うちの治療院のTさんも、卒試の真っただ中。
毎日遅くまで勉強ご苦労様です。

やることが多くて、覚えることが多くて。
寝る間も惜しんで、勉強、勉強。
だけど、うちの兄ちゃんは、試験の日は、寝るのが早いんです。
下手すると、いつもより早い。
それで、聞いてみたんです。
「テスト前なのに、何でそんなに早く寝るの?勉強ちゃんとやってるの?」って。
そうしたら、
「睡眠不足は、記憶力低下の最大要因だからね。
それに一日3時間暗記するより、1日30分を6日やった方がずっと覚えているもの。」だって。

「へ~!!」でした。
そりゃ、遅くまでやっても効率よくないのはわかっているけれど、
私なんかは気持ち的に、ギリギリまでやらないと落ち着かなかったけれど、
「私とは違うんだなぁ・・・ちゃんと考えてんだ。」って、感心しちゃいました。

たしかに、夜は寝るもの。寝るという行為は、何もしないのではありません。
夜は身体を休ませ、疲れや体調の不具合など、身体に起こった問題を解決します。
寝ている間に、翌日活動するためのエネルギーを身体に蓄え、翌日ベストな状態で迎えるために身体を整えているのです。

その時間を、無理矢理起きて勉強するのは、確かに疲労の蓄積で、脳の機能が低下して、記憶力が低下するし、
そのうえ、メンテナンスの時間を割いているわけなので、翌日の為の準備もやりきることができません。
当然脳はメンテナンス時間もフル活動している訳ですから、エネルギーも不足します。

また、食べ物を消化するのには、大変なエネルギーを必要とします。
消化している間は、エネルギーはフル活動でお腹を巡ります。
それなのに、夜遅くに夜食など口にしたり、夕食を遅くにとると、その分エネルギーはお腹に集中されるので、頭は回りません。
そして、寝ている間は、そのおなかの修復も行います。それなのに、食べたものがお腹の中に残っていたら、
その分の時間を消化に回されてしまい、メンテナンスも十分でないので、翌日、エネルギーを作り出しきれなくなります。
すると、またエネルギーの不足により、脳の機能低下を引き起こす・・・。

夜は潔く寝る。
これが、テストをうまく乗り切る近道なのかもしれません。
  
・・・これで結果が出ればね。
頼みますよ。
後で「あれ?」なんて言わないでね。

2011年12月2日金曜日

韓国へ行ってきました。

こんにちは。
急に冬将軍の到来。
今朝は寒くて、鼻水が止まりません。
気温からすれば、12月にこの温度は例年並みだそうですが、今までが、今までなので・・・。
一昨日と昨日の気温差は、約14℃!
これじゃあ、身体がびっくりしても仕方がありません。
ともかく、こんな日は身体を冷やさないように万全の注意をして外にお出かけください。

さて、ブログの更新を先週お休みしてしまいましたが・・・。
実は私、相当遅めの夏休みをいただいて、ひとり韓国へ行ってきました。
私も初めての長期(私にしては)滞在だったので、その間、周りのスタッフにも負担をかけてしまいました。ごめんなさい。
でも、おかげでとても、楽しい旅行をさせていただきました。感謝します。

普段、乾燥肌の私は、旅行から帰って、かなりつるつるしっとり状態。
ストレスからの解放。
大好きな人との幸せなひととき・・・(あ、変な意味ではなく。大好きな韓流スターに逢いに行ってきたのです)
そして、これでもかと言うほどの野菜と発酵食品。
身心ともに、よいことをやっているのですから、これでお肌の状態が悪い訳がありません(笑)

それでも連日、現地で落ち合った友達と、限りないおしゃべりなどで、夜更かし、夜食、そして便秘。
(日本にいる時は、毎日快便な私なのに。)
本来ならば、お肌につけが回ってくるような状態なんですけどね。
それを上回る、効果が出ていたみたいです(笑)

ところで、帰国後、「あ、日本に帰ってきたんだ~。」って、感じる瞬間あります。
それは・・・トイレに用を足した紙を、捨てる瞬間です。

韓国は、下水事情が、日本と違っていて、紙を流すことができないんです。
いや、アジアでトイレに紙を流せるのは、日本だけと言っても過言ではありません。

普通、ホテルに滞在していれば、「どうして流しちゃいけないんだろう?」的な、日本と変わらないトイレ事情ですが、
実際問題、水に溶ける紙を流せば・・・という問題でもないようで、
まあ、間違って1回流してしまったくらいでは、大丈夫なんですが、
たくさんの日本人が宿泊して、紙を流してしまったりすると、大きなホテルでもつまって大変なことになります。
トイレの隣にゴミ箱が必ず置いてあって、そこに用を足した紙を捨てます。

最初はなんとなく、「大丈夫だろう。」と思って、習慣も手伝って、流してしまうことが多かったのですが、
今回、韓国の田舎の方へ遊びに行ったんです。
そこでトイレを借りた時、「これは・・・流してはいかん。」と思いました。
そういうトイレだったわけです。

トイレ事情は、そのまま国の先進を表わしているような気がします。
これからどうなるかは別として、下水が完備されている日本は素晴らしと思います。

まあ、そんなわけで、それから気をつけて、紙はごみばこへ捨てていたわけです。
たった1週間なんですけど・・・。
習慣て、身につくものなんですね。
用を足した紙を捨てようと、無意識にゴミ箱を探す自分がいて・・・。
で、ハッと気がつくんです。
「流していいんだった・・・。」と。

こんなことで、日本を実感するなんてどうかと思うんですが・・・。
ともかく無事に帰ってきました。
これからまた、頑張って働きます!はい。

・・・だから、また行ってもいいですかぁ?

2011年11月18日金曜日

祝!開業20周年!





去る11月15日は、うちの治療院の20周年記念日でした。
すごい。
先生、20年鍼灸師やってるってことですよね。

継続は力なり。
まさにその通りですね。
・・・あ、いや師匠にそんなこと言っては失礼ですけど。

患者さんから愛され、求められ、日々多忙な時間を過ごしている先生。
同じ鍼灸師として、本当に憧れます。
鍼灸師歴ウン年の私としては20年たった姿など、とても想像もつきませんけど、
少しは近づけたらいいなと思ったりしております。

さて、継続は力なりなのは、養生も一緒です。
養生も、日々の積み重ねることで、次の季節をよりよく過ごせることができます。

冬になったから、冬の養生をするのではなく、
冬になる前に冬の養生を、冬は春の為の養生をします。

冬の寒さから身を守るために上着を切るのではなく、
春、活動的に動く為のエネルギーを身体に蓄えるために、
上着を着て無駄なエネルギーの放出を防ぎ、冷えから身体を守る。

同じ行動でも、その場のことだけでなく、一歩先のことを見据えた行動の方が、
常に前向きで、それだけでエネルギーの活性化に繋がります。

意識を持つか持たないか。
健康だけでなく、全てのことにおいていえることですが、
ただ時間に流されて過ごすのか、時間の経過とともに成長できるかの違いは、
そんな些細なことの積み重ねではないでしょうか。

2011年11月11日金曜日

冬のすごし方

立冬を過ぎたら、急に冬になりました。
今年の冬は一体どんな冬になるでしょう。
自然界には次世代へ生命をつなぐためのリズムがあり、生命はみなそのリズムに合わせて身体を変化させています。
東洋医学ではその変化を重視していて、四季折々の自然のサイクルに合わせて生活することをとても大切に考えています。

「冬」は東洋医学的に見ると、「蔵」の季節と言います。
エネルギーを発散させて活発に活動していた春夏から一転して、秋冬はエネルギーをためる時期で、
秋はその準備期間だったことは前にお話しました。

この時期に春夏と同じようにエネルギーを発散させてしまうと、「熱」を寒さに奪われ、生命力をどんどん消費してしまいます。
身体はこれを避けるために、「気」の流れを身体の内側に引きとどめ、生命力の無駄な消費を防ぎます。
また、休息をとることで身体の機能の疲れや不具合を修復させています。
身体は自らメンテナンスをして、消費したエネルギーを蓄えることで、翌年の春、また元気に活動できるように備えるのです。

活動は、昼間の太陽が出ている時に、適度な運動をして、
夜更かしや早起きをしすぎて厳しい寒さに身をさらすことは避けましょう。

寒さの中での活動は、身体の熱を保持するだけでも、他の季節よりも余分に消耗します。
ですから、運動をしても四季の中で一番エネルギーを消耗させるため、「冬こそダイエットの季節」と言われたりもしますが、
蓄えなければならない時に蓄えず、逆に消費していくわけですから、本来やるべき冬の養生と逆のことをすることになります。
これは、溜まった贅肉と一緒に、生命力も削ってしまうことになるので、私はお勧めできません。
いくら身体がスリムなって美しくなったとしても、生命力まで細くしてしまっては意味がありませんから。

季節の移り変わりは、そのまま身体の移り変わりです
人の身体も自然のサイクルに合わせて動いています。
今だけのことを考えず、来年また元気に春夏を過ごせるように、冬には冬にあった過ごし方をお勧めします。

また、暖房をかけ過ぎると、体表の毛穴が開いてエネルギーの発散を却って強めてしまいます。
部屋を暖かくするよりも、衣服の工夫で、身体の表面から熱を逃がさないことが大切です。

2011年11月8日火曜日

今日は立冬です。

寒くなってきました。
今日は立冬。いよいよ冬の到来です。
みなさん、身体を冷やして風邪などひいてはいませんか?
私たちの身体は、温かいときに熱を発散して、活発に活動し、
寒いときには身体の内側にしまって無駄遣いを防ぎ、生命活動を営んでいます。
熱は生命維持になくてはならないものです。
でも、その熱はいったいどこから作り出しているのでしょう。

ご飯を食べると暑くなりますよね。
食べ物を消化する過程で、身体の中に大量の熱が発生するからです。
食事は栄養を取るだけでなく、身体に大切な熱も生みだします。
お腹に発生した熱は、気を巡らし、血を温めて身体中を巡ります。

また、心臓の拍動でも、大量の熱が発生します。
途切れることのない心筋の収縮によって、絶えずエネルギーが消費されて大量の熱が発生し、
血を温め、お腹で発生した熱とともに全身を巡らせ温めます。
ドキドキと胸が高鳴ったりすると、急に身体が熱く感じるのはそのためです。

心臓に限らず、身体の筋肉が収縮すると、同じように熱を発生させます。
生命活動をすることによって熱が発生し、熱があるから生命が維持できるのです。

では、もし熱が少ない時はどうなるのでしょう。
身体には生まれながらに持っているエネルギーがあると前回お話ししました。
そのエネルギーを燃やして熱を発生させるのです。
この熱は普段は使いませんが、身体が冷えると、生命を維持するためにその熱を足りない場所に送ります。
生まれながらに持っているエネルギーは、増やしたりすることはできません。
このエネルギーの消耗は、命を削っているのと同じことです。
ですから、あまり熱の発散が多いと、防御システムが作動して、外気に触れる体の表面や手足など、
どんどん熱を取られてしまう場所は、必要以上に熱を送らないように制限をかけます。

冬の寒い時、手足や背中が冷えるのはこのためです。
ですから、なるべく熱を発散しないように熱が逃げやすい場所をしっかりガードして、身体の熱を蓄えることが必要です。
ただし、必要以上に温めると、今度は身体の中に熱がこもってしまうので、汗を出します。
汗は身体の熱を発散し身体を逆に冷やしてしまうので、こまめに調節することが大切です。

また、夜は冷たいエネルギーを外気から取り込みやすく、夜の活動は必要以上の熱を消費します。
そしてその熱を鎮めないと身体を休めることができず眠れないので、
熱を冷やすためにさらに余分なエネルギーを使うことになります。
ですから、夜更かしをすると疲れが取れず、体調を崩しやすくなります。

この冬を暖かく過ごすには、食事をしっかりとり、身体を適度に動かして熱を作り出し、
無理な薄着をせず、しっかりとカバーして熱を逃がさないようにすることが、
これから来る寒さから身体を守る方法だと言えます。

2011年11月4日金曜日

「気」ってなんだろう?

今日は少し東洋医学の話をしましょう。
このブログでもよく出てくる、「気」と言うのは一体何でしょう?

肉体が生命体として、活動できるのは、「気」と言うエネルギーがあるからです。
「気」には、生まれたときに、母親から受け継がれる「先天の気」と言うエネルギーと、
食べ物や、呼吸によってとりいれられる空気によって作られる「後天の気」と言うエネルギーがあります。

「気」は目に見えません。
車のエンジンが、ガソリンを燃やして熱を作り出しますよね、その時に出るエネルギーで、車を走らせています。
そのエネルギーと同じようなものだと、イメージしてみてください。

ガソリンの代わりに私たちは、食べ物と呼吸で得た空気を元に「気」=エろルギーを発生させて、
身体の成長や身体の機能を動かしています。
また、「気」は、皮膚の下を巡っていて、外から病気の元など、身体に不必要なものが入ってこないようにしたり、
汗のでる量を調整したり、血液や栄養など、身体に必要なものが外に出て行かないようにしています。
また、血液や津液(しんえき)という、身体を養う成分も、「気」が作りだし、それが身体中を巡るのを導いています。

ですから、もし「気」がたりなくなると、これらの機能が低下して、
風邪をひきやすくなったり、身体の動きが鈍くなって、「疲れやすい」「だるい」「立ちくらみがする」とか、
不必要に汗をかいたり、すぐに内出血を起こしたり、手足が冷えたり・・・といった、よく効く症状を引き起こします。

最初にお話しした通り、「気」の元は、食べ物から作られます。
ですから、お腹の調子が「気」の生成に大きな影響を及ぼします。
だからお腹のことを、私たちはもっと大切に扱わなければなりません。

夜中に食べたり、過食、刺激物をたくさん摂ったり、冷たいものを食べたり・・・。
お腹に負担をあまりかけると、「気」の生成がうまくできなくなり、お腹だけでなく身体全身の不調をつくりだし、
病気の元を呼びこんでしまうのですから、常にお腹を温め、お腹に負担をかけないことが、
一番の健康法だと言えるのかもしれません。

2011年11月1日火曜日

ジャズフェスティバルにて。



週末、近くの商店街で「ジャズフェスティバル」なるものが開催され、街のあちらこちらから、ジャズの演奏が聞こえてきました。
普段は、ジャズなどとは無縁の生活をしている私でも、生の音楽を聞けば、俄かジャズファンになったりしました。
さて、わがもくもくチームの師匠は、ジャズをこよなく愛し、
毎年このジャズフェスティバルに、コーラスの4人グループで、参加しています。
場所は野外なので、天候も左右されるのですが、
でも、今年はピーカン!
秋空の下、たくさんのお客さんの前で、盛り上がったようです。(こっちは見に行けなかったんですぅ)

まるで売れっ子のアイドルのように分刻みのスケジュールで、
野外コンサートが終われば自転車で疾走して、同じ街のライブハウスで単独ライブ!
こちらは、私たちも応援に行きました。
ライブハウスは立ち見もでて、大盛況!
つい1時間前に歌ってきたばかりなのに、また更に、たくさんの歌を歌ってくれました。
もう本当にすごいです。肺活量と言い、喉といい・・・。
師匠は呼吸器系がとても弱くて、今週はもうずっと声が出なかったのに・・・。

この時期は、乾燥や冷えが入りこみやすく、喉や鼻を痛めてしまいやすい季節です。
乾燥も冷えも、呼吸器系はとても苦手なんです。

師匠も、毎年この時期、喉を痛めるのですが、今年も例外ではなく・・・。
それでも当日、素晴らしい歌を歌えたのは、ひとえに強靭な精神力と、日々の努力のたまものですが、
それをお手伝いをしていたのは、プロポリススプレーとプロポリスのど飴、そしてエキナセアでした。

プロポリスは、ミツバチの蜜ろうです。
抗菌作用や、殺菌作用、抗炎症作用、免疫力の調整作用があって、天然の抗生物質と言われていて、
のど飴やスプレーは、直接喉や気管支の痛みやイガイガを改善するのにとても効果があります。
喉にビリビリと強烈な刺激がなんともいえないのですが、炎症がなければそれほど感じません。
だからビリビリッと来た時は、ダイレクトに炎症に「効いている~♪」って感じで、後から喉がスッとします。
うちの師匠のみならず、声を出すのが商売のプロの方々も、たくさんの方が愛用しています。

のどがいがいがして、痰が絡んだり、喉が腫れて痛い時などに、試してみてください。
強烈な刺激と、癖のある匂いに驚くけれど、即効抜群です。

さて、師匠のライブには今回、韓国からプロの歌手さんがゲストでやってきました。
「ゴニ」くんです。
ドラマのOST(主題歌、挿入歌)を歌っている歌手さんで、ミュージカルの舞台に立ったりもしています。
韓国の男性は「兵役制度」が義務付けられていて、彼はその兵役につく前の最後のライブだったんです。

そんな場に立ち会わせてもらって本当に感激。
歌も、涙がちょちょ切れるほど素敵で、手が痛くなるほど拍手をしちゃいました。
今年のライブは、本当に、一粒でニ度おいしい以上の、おいしいライブでした。
師匠並びにコーラスグループの熟女の皆様、そしてゴニくん。本当にお疲れさまでした。

2011年10月28日金曜日

旬の食べ物について

実りの秋、食欲の秋です。
クマが冬眠をする前に、冬を越すためのエネルギーを貯め込むように、
私たちもこれから来る冬に備えて、エネルギーを取り込むために,食欲が増すのは当然のことです。

しかし、昔と違って、今は飽食の時代。
冬になったからと言って、食料が不足する訳ではありません。
ですから、本能の赴くままに食べてしまうと、大変なことになってしまいます。

東洋医学では、元々、食事とは、「生きるためのエネルギーを取り込むこと」です。
ここで言う「エネルギー」とは、生命力、つまり「気」です。
食物の成分や栄養を考える前に、食物とは「自分以外の生命体」の「気」=エネルギーです。
そして、その生命体のエネルギーによって、いろんな性質があります。

夏の食べ物は、夏の暑さを乗り越えるために必要なエネルギーを持っています。
また、秋の食べ物は、これから来る厳しい冬を乗り越えるために必要なエネルギーを持っています。
ですから、「旬の食べ物」を摂ることは、自然界のサイクルを生きるうえで、とても大切なことです。

しかし、今は、季節など関係なく、さまざまな食材が出回っています。
また、四季のない遠い場所の食べ物も、発達した流通のおかげでいつでも食べることができ、
旬の食材が、なんなのか、知らない人のほうが多いような気がします。

おいしいものをいつでも食べられるようにと言う、人間の知恵と技術の集大成なのでしょうが、
自然のサイクルや、身体が必要としているものを無視して、嗜好重視で摂取するのは、
生物としての人間を考えた時に、あまりいいことではないような気がします。

たとえば夏の代表、スイカは、身体の熱を外に出す性質を持っています。
夏の暑い時、身体に籠った熱を外に出すためは、とても効果的な食べ物です。
中国では、スイカは熱が出た時に食べる食べ物だそうです。
すると、発汗や利尿作用が促進されて、解熱を助けてくれます。

それを、寒い冬に食べたらどうでしょう?
身体の中に貯めておかなければならない熱をみんな身体の外に出してしまうので、
身体を冷やしてしまうことになります。

また焼き芋や、おでんの大根、これから寒くなると、とてもおいしいですよね。
根菜は、身体を温める性質を持っています。
だから、熱を身体に貯めておきたい冬には、とてもおいしく感じるのです。
反対に、夏の暑い日には、欲しいと思いません。

「おいしい」という感覚は、本来、食べ物の「気」の性質が、自分の身体に必要かどうか認識するための感覚です。
夏に食べるスイカの味と、冬に食べるスイカの味。
どんなにスイカが好きな人でも、比べた時に、「おいしい」の度合いが違うのはわかるはずです。

嗜好や、栄養学的に必要だと、頭で考えたりせず、
季節によって身体がそのときに本当においしいと思うものを、
必要な分だけ摂ることが、健やかに季節を過ごす秘訣といえます。

2011年10月25日火曜日

心と身体の関係


突然ですが、私は韓流ファンです。
ドラマから始まり、好きな俳優のことを話したり、追いかけたり。
歳がいもないと言われつつも、私は毎日幸せです。
仕事も家事もアップアップの毎日ですが、
それでも元気でいられるのは好きなことをやっているからだと思います。

身体の中には、「気」という、エネルギーの一種が流れています。
身体の中では、いろいろなものが絶えず動いていて、生命を支えていますが、
「気」は、その動きを維持するために必要なエネルギーです。

「血」も「気」も、身体の中で絶えず流れて、各器官の活動を支えています。
ですから流れが止まってしまうと大変なことになってしまいます。
もし流れが滞れば、渋滞した場所は充満によって痛みを引き起こします。
またその反対側は逆に不足することになり、倦怠感や虚弱を訴えます。
そうならないようにするには、絶えずスムースに流れていなければなりません。

「気」は、さまざまな身体の反応に敏感です。
ですから、「気」の動きを良くするためには、いろいろな方向から刺激をすることが必要です。
まずは身体を動かすこと。
そして、「気持ち」です。

嫌々動くのと、楽しい気分でルンルンと動いているのでは、
身体の動きが全然違うのは、もう皆さんご存じでしょう?
ワクワクした気持ちなら、じっとしていても「気」は身体中を巡って行きますし、
身体の方もじっとなんかしていられません。

逆に、嫌だなぁ・・・と思っていると、自然と「気」の流れが滞り、身体に重りがついたように動きません。
動かないから余計に動きたくないし、何もしないのに疲労感がどっぷり。
負のスパイラル突入です。

病は、「気」の滞りが原因なのです。
ですから、毎日をどれだけワクワクする瞬間を持てるかが、
健康でいられるか、病気になるかの分かれ道とも言えます。

楽しい気分だと、自然におしゃべりも弾み、笑いだしてしまうもの。
声を出して笑うと言う動作は、溜まった「気」を入れ換えて、リズミカルな動きを生みだします。
逆に、嫌なことに囲まれて出るため息や緊張は、呼吸を止めて、気の溜まり場を作ってしまいます。

「病は気から」「気の持ちよう」と言う言葉ありますが、東洋医学的には全くその通りです。
同じ毎日を過ごすのも、好きなことを持っているのと、持っていないのでは、まるっきり違ってしまいます。
それに、好きなことを探すって、自分のことを大切にすることなんですよ。
だって、自分の心に関心を持たなければ、探せないでしょう?

自分の心や体の声を聞いて、毎日を明るく楽しく過ごせば、自然と「気」が巡って、身体が活性化します。
特別なことをしなくたって、それだけで5歳は若返りますよ。

ただし、「過ぎたるは及ばざるが如し」。
やり過ぎは、逆に身体のバランスを崩してしまいます。
何事も適度が一番。

・・・と、自分にも言い聞かせて。

2011年10月21日金曜日

幸せいっぱいでした!



女心と秋の空―
なんて詠われますが、本当に秋は天気がコロコロと変わって、振り回されます。

先週末、治療院の同僚Yちゃんの結婚式でした。
先週は、ずっと晴れていたのに、週末から雨の予報。
私は久しぶりに横浜をぶらぶらしてから、結婚式へ行こうと思っていたのに、
雨の予報にすっかり諦めて、久しぶりの土曜休みもなんとなく家事に使ってしまいました(涙)

いやぁ、土曜の朝の天気はすごかったです。
台風が来たかと思うくらい。
強風が吹き荒れ、雨粒が窓ガラスに打ちつけられて。
本当に今日、結婚式ができるのか、心配してしまったほどです。

さて、新郎は雨男、新婦Y ちゃんは晴れ女。
雨男VS晴れ女は、天気予報の段階では完璧に新郎の勝ちでした。
だって降水確率70%だもの。

それが、朝、ものすごい雨と風。
空の上で、雨男と晴れ女が闘っているかと思いました。
そして、結婚式が行われる頃、すっかり雨が上がって暑いほどの天気に(爆)

晴れ女の逆転勝利。
まるでこれからの結婚生活を物語るような天気でした(笑)

いえいえ・・・新婚生活に水なんて差しませんよ~。
お式も2次会も、幸せいっぱい、ラブラブな二人の様子ををお腹いっぱいいただきました。
                                
笑う門には福来る。
明るい2人の周りには、たくさんの友人知人がたくさん集まっていて、
それは二人の人柄によるものなんだなと思いました。

まだこれからの人たちは、うらやましそうな視線。
もうすでに結婚組は、ただただ温かい視線で(笑)

ともかく、明るく楽しい家庭を築いて、幸せのおすそ分けをみんなに振りまいてくださいね。


Yちゃん結婚おめでとう!

2011年10月18日火曜日

インフルエンザの話(3)

インフルエンザにもし、罹ってしまったらどうすればいいのでしょう?
インフルエンザは、ウイルス性の風邪疾患です。
ですから、基本的にインフルエンザを治す薬はありません。
「タミフル」「リレンザ」は、インフルエンザの特効薬と言われていますが、ウイルスを倒す薬ではありません。
ウイルスは、体内で増殖をして症状を悪化させます。
これらの薬はその増殖を抑えて、ウイルスが増えないようにする薬です。
自分の力でウイルスを撃退するための、いわば時間稼ぎのようなものです。

また、高熱が出ると解熱剤をよく使いますが、発熱はウイルスを撃退するための防衛反応です。
ですから身体の熱を下げると言うことは、ウイルスの撃退を弱め、増殖を促すことになります。

そして鼻水や咳は、体内に侵入しようとしているウイルスを除去しようとする防衛反応です。
ですから、鼻水や咳止めをむやみに飲むとその働きを抑えて、ウイルスの侵入を許してしまいます。
薬をむやみに飲むことは、逆に病気の治りを悪くしてしまうこともあります。
しかも、ボルタレン類の解熱剤は、脳症を起こしやすいことでも知られています。

ウイルスの疾患は、薬は効果がありませんが、時間がたてば自然にウイルスは死滅して、症状が軽減されるので、
安静にして休んでいれば、基本的には治ります。
結局ウイルス感染の一番の予防も治癒も、免疫高めることです。  
そのためには、十分な睡眠と、適度な運動と食事、を取り、ストレスを減らすことです。
そしてもしかかってしまったら、とにかく安静にして、身体を温めることです。

しかし、普通の風邪と違って、熱も全身症状も激しいのがインフルエンザです。
小さな子に、重い症状に辛い思いをさせるのは忍びないと思うお母さん、
仕事が忙しくて、おちおち休んでいられないと言う人もいるでしょう。
薬は、副作用を伴いますが、症状そのものも軽減してくれますし、
薬を使った方がいい場合もあります。

また、薬と同様な効果を持つ、エキナセアなどのハーブ類を利用するのも手です。
エキナセアは自浄作用があり、ウイルスや細菌を身体の外に出す効果があります。
副作用のない身体に優しい養生法で、おすすめです。
最近、「タミフル」と、「エキナセア」のインフルエンザの治療効果を比較した研究で、
「タミフル」よりも、効果があったと報告されているほどなので、参考にしてください。

しかし、これは東洋医学からみた鍼灸師のつぶやきであり、絶対的なものではありません。
前記した予防接種も含め、薬を使う使わないは、その人、その家族の考え方によって違います。
何をどうするかは、情報を集めて、家族で納得することが大切です。


ちなみに、我が家は、以前は家族全員で毎年予防接種を打っていましたが、
ここ4~5年は、予防接種をやめてエキナセアを飲んで乗り切っています。