2013年10月18日金曜日

秋は物悲しいものなのです。

10年に1度の台風と呼ばれた台風26号が、さまざまなところに爪痕を残して去り、
来週また、次の台風がやってくるとの報道に、
10月ももう後半なのに、いったいいつまでこんな調子なのか?と、
心配になってきます。

地球温暖化の影響なのか、確実に四季の仕組みが変わりつつあることに、
得体の知れない不安を感じます。

さて、四季ですが、東洋医学は、春夏秋冬に長夏(夏と秋の間)を入れて
5つに分けて季節を見ています。
そしてその5つの季節ごとに、移り変わる自然や身体の仕組みを理論付けて、
治療や養生の元にしています。


たとえば、春に不安定になるのは肝臓、夏は心臓、
長夏は脾(おなか)、秋は肺、冬は腎とされています。

それは、身体だけでなく、心の状態も5つで表していて、
春は怒り、夏は喜び、長夏は思い悩む、秋は悲しみ、
冬は恐れの気持ちになりやすいと言われています。

東洋医学は、イメージです。
少し乱暴な言い方ですが、世界はひとつの流れの中にあり、
その流れに沿って、全てのものが成り立っています。

暖かくなれば、心も身体も活発になるし、寒くなれば、縮こまったりしますよね。
活動すれば疲れるし、疲れたら休みます。
そしてまた、疲れが取れたら元気なる。
これは、人だけでなく、自然界全てに言えることです。
ですから、季節のイメージに対して、つながる臓器や気持ちも、
なんとなくわかるような気がしませんか?

さて、今は秋。
うきうきわくわくで、キャーキャー騒いでいた夏も終わり、
しっとりとして、落ち着いた雰囲気になってきます。
なんとなく物悲しいような、人恋しいような、そんな気持ち。

夏の疲れで、けだるくなって、プラス思考からマイナス思考になりがちですが、
これも全て自然の流れといえるのです。
なんとなくメローになって、自然と涙が流れるのは、
心もデトックスしたいのかもしれません。

こういう気持ちになるのを、またマイナスに考えたり、
こっそりと内に秘めておいたりせずに、こんな時は素直に涙を流したり、
恥ずかしがらずに外に出すのが一番です。

これから来る冬は、休息期間。
その前の秋は、それを準備する期間です。
人は冬眠はしませんが、たとえるなら冬眠前のクマのような状態です。
心も身体も厳しい季節に備えて、エネルギーを溜め込もうとしています。

マイナスのものを身体に溜めて置くのは、身体にいいわけがありません。
夏の間せっせと動いた心と身体の疲れを、この秋のうちに発散させて、
いいエネルギーだけを身体に貯めて、冬という休息期間を過ごしましょう。
そしてまた、新しい年の春を元気に迎えるために。

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