2013年11月9日土曜日

舌と身体の関係

冬到来!の冷え込みに、鼻水が自然と垂れてきます。
あんなに暑かった季節も、確実に冬に向かっています。
朝晩の寒暖の差も激しく、ただいま風邪蔓延中。
のどの痛みや咳、鼻水を訴える人がとても多いので、
日ごろの体調管理が、とくに大切な時です。

さて、身体の不調を自覚的に感じなくても、
身体には、ちゃんと体調を知らせる場所があります。
それは舌です。

人間の身体にはたくさんのツボがあり、それを結ぶ経絡と言う道筋があります。
舌はその道筋がたくさん通過する場所で、
各臓器の様子がどんどん伝わり、舌の様子がそれによって変わるので、
舌の様子で健康状態がわかるのです。

舌は、通常ピンク色でその表面を白っぽい苔状のものに薄く覆われ、しっとりと潤っています。
それが身体に熱があると、舌の色は赤く充血します。
逆に冷えると、苔状のものが厚く舌を多い、舌の色も薄くなります。

また、よく舌がひりひりすると「胃が悪い。」とか言いますよね。
舌はお腹の状態を映し出すものとされて、消化機能に深く関わっています。
消化機能が低下すると、水の代謝が悪くなり、全身に巡る栄養の不足が現れるので、
舌の状態は、ぽってりと大きくむくみ、舌の苔は厚く粘り気があります。
お腹のほうに自覚症状がなくても、そんなときは食事をちゃんと節制しないと、
後でつらいことになりますので、ご注意。

全身の栄養が欠乏して、気力がなくなるような状態のときは、
身体の失調とともに舌もやせて薄くなり、苔も生えることができなくなりつるつるになります。
このような舌だと、なかなか元気になりにくい状態なので、
無理をせず、休養をとり、少しずつ消化の良いものを食べることが大切です。

また、舌は精神状態や循環とも深い関係があり、
ストレスが多く、イライラしやすいときは、舌先が赤くなり、時に荒れてひりひりと痛んだりします。
また、赤い粒々が舌の表面に現れたりすることもあります。
こんな場合、動悸や不眠症などが起こりやすくなります。

ストレスが長く続き、精神的に疲れきってしまったりすると、
今度は循環作用が低下するので、うっ血を起こし、舌は薄い青紫色になります。
また、心臓が疲れたりしても同様に紫がかります。

貧血症は、舌は白っぽく柔らかく、
熱が高かったり、身体のどこかに炎症があったり興奮していると、
舌は充血して鮮やかな赤になります。

食べても食べてもお腹がすくとか、明らかに暴飲暴食を欲しているときなどは、
舌は赤く充血しているのに、苔は白く厚く覆われ、舌先などは苔が剥げて、
荒れた感じになってひりひりすることが多く、全体的に乾燥しています。

こんな時は、胃腸は疲れすぎて自虐的になっていますから、
「あれ?こんなに食べれるんだ~。」と、気楽に欲求のとおりたくさん食べてしまうと、
その後、がっくり壊れてしまいます。

また、アレルギー症状がひどいときは、舌の表面の苔がまだら状にもしくは、
あちこち交互に剥げて地図状の様子になったり、
真っ白く苔に覆われたりします。

これから流行するインフルエンザなどのウイルス性の疾患にかかると、
真っ白く苔に覆われ、舌先のほうがプツプツとします。(赤いプツプツではない。)

毎朝歯を磨くときに、鏡でちらりと舌を見てみてはいかがですか?
自分の身体の様子に意識をすることで、体調管理もしやすくなるものです。
また、痛いとかつらいとかうまく伝えられない子どもの体調も、
舌を見ることでわかることもあります。

舌は心と身体を表す鏡です。
身体のメッセージを、ちゃんと受け取ってくださいね。





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